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アクリル厚板をオーダーしよう!どんな時に使うものなのか解説

コラム プラスチック材料 加工 材料 豆知識

アクリル厚板というものを、聞いたことがあるでしょうか。基本的に、アクリル製品については「オフィスや店舗にあるショーケースや、席と席の真ん中にあるパーティションしか見たことがない、という人も多いでしょう。

実際には、ほかにもアクリルを使った製品は数多くあるものの、透明であることや、一見するとガラスと変わりなく見えることもあってか、目の前にあっても「ほかの用途ではみたことがない」「アクリルとはわからなかった」という人も少なくありません。

本記事では、アクリル厚板についてやどのような時に使うものなのかを詳しく解説します。

アクリル板とは

そもそも、アクリル板とは、どういったものなのかを知っておく必要があるでしょう。アクリル板は、アクリル樹脂から作られるプラスチックの一種です。

とはいえ、一般に連想するようなペットボトルや発泡スチロールとは透明度や衝撃耐性などに大きな違いがあります。そもそも、プラスチックと一口にいっても、その特徴はさまざまで、用途も特徴に合わせて違ってくるものです。

アクリル板は、水族館に置かれるような大型の水槽に使われるくらいに透明度が高く、衝撃耐性も兼ね備えているのが主な特徴であり、外に長時間置いていてもそこまで劣化することもないほど、耐候性も備えています。そのため、ときにはガラスの代わりとしても使われるほどです。

アクリル板

アクリル板の特徴

アクリル板には、以下のような特徴があります。

  • 透明度が高い
  • 加工しやすい
  • 厚みがある

それぞれどういった特徴なのかを、一つずつ詳しく解説します。

透明度が高い

アクリル板のもっとも大きな特徴の一つに、ガラスをしのぐほどの透明度があります。光線透過率は93%となっていることからもわかるでしょう。

ちなみに、ガラスの光線透過率は92%です。それほどの透明率を持っていることから、水槽やガラスの代わりに使われることの多い素材です。とくに、ガラスのように割れても破片が飛び散ることがなく、ケガをしにくいのがポイントといえるでしょう。

軽量

アクリル板は、ガラスに比べるとずいぶん軽量です。そのため、透明度は欲しいもののガラスでは割れた時に危ないし重たすぎる、という部分に変わりとしてはめ込むこともあります。

軽量であるため、商品ディスプレイ用の置物としても使いやすく、さまざまな用途に利用されるので「あそこにアクリルが使われている」と聞けば、うなずく人も多いでしょう。アクリルの軽量さを活かした加工品も多く出回っているからです。

「ガラスを使いたいけど重量があって迷っている」というときには、アクリル板を活用してみると良いでしょう。軽くても軽すぎるということもないですが、気になるなら大きさや厚さを決めてから、どの程度の重量になるのかを問い合わせてみるのもおすすめです。

加工しやすい

アクリル板の特徴の3つ目は、加工がしやすいという点です。穴あけや切断など、さまざまな加工がしやすく、かわいいパーツなども作ることができます。特別な機会がなくても切ったり貼ったりといったことが可能であるため、個人でもよく利用する人がいます。

そのためDIYによく使われているのではないでしょうか。また、プリントやレーザー加工もできるので、看板にしたり販促グッズを作成したりと、その用途は幅広いのも魅力です。

厚みがある

厚みがあるのも、アクリル厚板の特徴です。アクリル板は、押出し方式で作られた、厚みがほぼ均一にできるものと、キャスト板の方式で作られた、厚みにばらつきがある作り方の2種類があります。

それぞれに特徴はあるものの、とくに厚みが必要であれば、キャスト板の方が良いかもしれません。もっとも、キャスト板は少々割高になることも覚えておくと良いでしょう。アクリル厚板にはその名の通り、厚さにこだわりがあります。

実際にアクリル厚板オーダーカットの場合は、13mm、15mm、20mm、25mm、30mm、40mm、50mmなどの厚さが用意されています。用途に合わせて、どの程度の厚みが必要なのかを前もって把握しておきましょう。

アクリル厚板のサイズ・加工

アクリル厚板のサイズや加工について知りたい、オーダーカットをするならなおさら詳しく知っておく必要がある、と考えている人もいるでしょう。

現に、オーダーカットを発注するときには、板の厚さや加工方法を記載するようになっています。ここでは、アクリル厚板のサイズや加工を知っておくことで、理想のアクリル板を手に入れることができるでしょう。

アクリル板 厚板

アクリル厚板のサイズ

アクリル厚板のサイズについては、わずか1mm単位から調整できるので、「思っていた大きさとは違う」というようなことにはならないでしょう。また、最小のカットサイズは、縦も横も30mm以上となっていて、それ以上小さなアクリル厚板ができません。

最大アクリル厚板のカットサイズは、縦・横ともに1000mm以下となっています。重量は約20kg以下となっていて、板の大きさや厚みによって違ってきます。1000mm以上の大きさが欲しいのであれば、直接販売元に問い合わせてみるのが良いでしょう。

アクリル厚板の加工

アクリル厚板の加工は、切断面の処理になります。基本的に、アクリル板は切断したばかりで未処理の場合はざらざらしていて、不用意に素手で触るとケガをする可能性が高いです。

しかし、カンナ仕上げや鏡面処理をすることによって素手で触ることができるようになります。個人で処理する場合には、切断面を紙やすりなどできれいにする必要があります。

完璧で反駁手も、ある程度ざらつきが取れれば、気をつけて取り扱えばけがは避けられるでしょう。ただし、紙やすりなどできれいにする場合は、必ず軍手などをつけるようにし、未処理の切断面を素手で触るのはやめておくようにしてください。

しかし、オーダーメイドで依頼するなら、切断面はきちんと処理してもらう方が良いでしょう。

カンナ仕上げ

カンナ仕上げは、切断面を滑らかに仕上げる技術のことです。多少の粗さやざらつきはあるものの、未処理の時ほどには素手で触ってもケガをすることはあまりありません。そのため、ある程度きれいになればいい、という程度であればカンナ仕上げでも十分といえるでしょう。カンナ仕上げをする場合には、60mm以上の長さがあれば可能です。

カンナ仕上げ

鏡面仕上げ

切断面をつるつるのピカピカにしたいといいのであれば、鏡面仕上げがおすすめです。鏡面仕上げにするには、長さが30mm以上あれば可能ですが、個人では不可能です。

なぜなら、専用の研磨機を使う必要があるからです。専用の研磨機を使って磨かれた切断面は、美しくつるつるになります。特に大切なコレクションを入れるケースを手作りしたい、といった場合には、こういった鏡面仕上げにするのがおすすめです。

鏡面仕上げ

アクリル厚板の使い方

アクリル厚板は、13mmからの厚みがあります。13mmであればそれほど厚いという感じはないかもしれませんが、50mmともなるとかなりの厚さです。

基本的には、店舗のディスプレイ用品や什器として使用されていますが、1つからオーダーメイドで頼むことができるので、中には個人で購入してインテリアなどに利用することもあります。ここでは、アクリル厚板をオーダーカットして何に使われるのかを、例を挙げて詳しく解説します。

大切なコレクションのディスプレイ用

個人的に大切なものをコレクションしている、という人は少なくありません。そういった場合は、アクリルケースなどを注文して、入れておくという人もいるでしょう。しかし、中にはアクリルケースのような入れ物に入れるのではなく、飾って楽しみたい、という人もいます。

そういった場合には、アクリル厚板を使用するのがおすすめです。アクリル厚板であれば、1mmから好きな大きさを注文することができるため、飾るべきコレクションに合わせた大きさのアクリル厚板を手に入れることができます。「台が大きすぎてコレクションを置いても見栄えが悪い」などということにはなりません。

そのため、コレクションにぴったりの、一つだけのアクリル厚板をオーダーカットすることで、コレクションを美しく飾ることができるでしょう。とくにストーンや宝石類、ちょっとしたネックレスや指輪などは、アクリル厚板の上にセンス良く飾ることで、より高級感を出してくれます。

また、時計を集めるのが趣味なら、アクリル板で棚を作り、そのうえにアクリルブロックを並べて時計がより美しくみえるようにディスプレイすることもできるでしょう。

アクリルブロックで部屋を美しく

アクリルブロックを使用することで、部屋を美しく飾ることができます。たとえば、アクリルブロックには文字や絵を印刷することが可能です。

好きな形に切り出したアクリルブロックに名前を印刷することで、部屋の前に飾る名札にすることもできるでしょう。アクリルブロックは切断や印刷だけでなく、フリーカットも可能だからです。

細かい加工をしてほしい場合は、電話やメールなどで問い合わせてみるといいでしょう。どこまでの加工が可能なのかを問い合わせることで、自分好みのインテリアを作ることが可能になります。

キーホルダーなどの小物も可能

厚みのある立体的なキーホルダーが作りたい、といったときにもアクリルブロックがおすすめです。自分で削って好きな形にすることもできるでしょう。気になる絵柄を印刷してもらい、自分好みに掘り出してみるのも良いでしょう。

世界に一つだけの、自分のためのキーホルダーが作れますよ。もちろん、プレゼントにもおすすめです。ちょっとした小物を作りたい、といったときに厚みの選べるアクリル厚板オーダーカットは適しているといえます。

表札を作ってみよう

アクリル厚板オーダーカットを活用して、表札を作ることもできます。厚みが自分で選べるため、立体的な表札を作ることができるでしょう。いろいろ工夫して、ほかにはない特別な表札を作ってみるのも良いのではないでしょうか。

個人宅だけでなく店舗にも使用できる

個人宅だけでなく、店舗にも使用できるのが、アクリル厚板オーダーカットです。いろいろな使い方ができるのがポイントで、店舗のインテリアや什器にも使用できます。

ここでは、店舗用にはどのような使い方ができるのかを少しだけ、紹介します。アクリル板が気になっていて使い方に迷っている、という人はぜひ、参考にしてみてください。

看板やメニュー表に活用できる

看板を作成することができます。2枚重ねて中にポスターや押し花などを入れることもでき、工夫次第でその店舗だけの特別な看板を作ることができるでしょう。看板の劣化が気になる、看板にメニューを書き込んでも雨が降ったら困ってしまう、といったときにアクリル板を使用することで、悩みを解決できます。

アクリル板は耐候性があるため、外にずっと出しっぱなしにしていても色があせることがほとんどなく、劣化もそこまで早くないからです。また、メニュー表を挟んでみるのも良いでしょう。髪のメニュー表はすぐにダメになってしまう、と困ってしまった経験はないでしょうか。アクリル厚板オーダーカットを使えば、メニュー表にぴったりな大きさのアクリル板を注文でき、なおかつ劣化することもありません。

もちろんメニューが多い店舗では難しいですが、少ししかないのであれば、試してみるのも良いでしょう。

ディスプレイ用什器として利用

一般的なアクリル厚板オーダーカットの使い方としては、ディスプレイ用の什器でしょう。どのような形にするのかは、何をディスプレイするのかによっても違ってきますが、店舗の雰囲気や飾る商品に合わせてカットしてもらうようにしましょう。

1mm単位で大きさを指定することができるので、大きすぎず小さすぎず、商品にフィットする大きさにすることが可能です。

とくに時計やストーン、宝石類など高級感を醸し出したいときには、アクリル厚板オーダーカットを活用することをおすすめします。磨き面が美しく、高級感ある見た目の商品にフィットするアクリル板を手に入れることができるからです。

まとめ

アクリル厚板オーダーカットの良いところは、13mm、15mm、20mm、25mm、30mm、40mm、50mmなど、好きな厚さを選ぶことができるからです。使い方に合わせて厚みを選べるので、「イメージと違う」「こんなはずではなかった」などということはめったにありません。

切断面を鏡面仕上げにすることによって、美しく磨かれた、高級感ある什器を作ることができるでしょう。もちろん、1つから発注が可能なため、個人で利用することも可能です。作りたいものがある、というときにはぜひ、アクリル厚板オーダーカットを活用してみてください。

オーダーアクリル厚板